耕し手
感謝祭前の七面鳥
TMEG
「千日上がってる。疑う理由がない。」
上がるほど強気になり、強気になるほど上がってきた。千日目の七面鳥は、初日より確信している。
武器
余計なことをしない。たいていの者は二つの動作で金を減らす。底で投げて、天井で追いかける。七面鳥はどちらもやらない。ただ降りないだけだ。この十数年、「降りない」の一つだけで、賢そうに見えるほとんどの売買に勝ってきた。
死に方
計算は合ってる。帳簿が短いだけ。七面鳥が人間をいちばん信頼した日は、ちょうど千日目。千日分の証拠が手元にあれば、疑うほうがどうかしてる。「もし下がったら?」と聞かれたら、七面鳥はまずチャートを見て、次に聞いた人の顔を見る。この人、調べてないな、と思いながら。(2000年の天井でナスダックを買った人は、帳簿の上で元値に戻ったのが2015年。その十五年、持ってた本人も毎日「長期投資してる」と思っていた。)判断は間違ってない。帳簿に、まだその日が載ってないだけ。
原型
アーヴィング・フィッシャー1929年10月、全米で最も有名な経済学者が、暴落の九日前に公言した。株価は「恒久的な高原」に達した、と。人の言葉に直せば、この値段はもう戻らない、ということだ。詐欺師でも愚か者でもない。イェールの一流学者で、本気で信じていて、自分もフルポジションだった。その借金は、生涯かけても返しきれなかった。このタイプにとって一番大事な情報がこれだ。七面鳥は、頭が悪かったことなど一度もない。